国際相続を扱う弁護士の日常業務

国際相続にまつわる弁護士の日々の業務を紹介するブログです。

ご相談のきっかけ(資産より負債の方が大きい)

先日は、国際相続案件で一緒に仕事をさせていただく機会が多い税理士の先生からのお話を受けて、ご相談をお受けしました。

 

故人は、外国籍をお持ちでしたが、ご家族とともに日本に住んでいて、日本で会社も経営していました。

故人は、晩年、ご病気と闘いながら会社経営を続けておられましたが、闘病生活が長く続き、治療費がかさんだこともあって、資産のほとんどを治療費に使った状態でお亡くなりになりました。

故人のご家族としては、会社の状況について必ずしも明確ではない点も多く、故人の資産と負債のいずれが大きいのか、明確ではありませんでした。故人の資産よりも負債の方が大きければ、相続放棄をしたほうが良いという事になるのですが、故人の遺産を相続した方が良いのか、相続放棄をした方が良いのか、また、相続するにしても、相続放棄するにしても、どのように対応すればよいか、対応に困ってのご相談でした。

 

故人のご家族や税理士の先生のお話をお聞きしたところ、故人の資産よりも負債の方が大きい可能性が高かったため、ご相談の結果、相続放棄の手続きについて対応させていただくことになりました。